骨盤の構造「骨盤力公式ガイド」

学び方

実は骨盤、不安定なのです。

骨盤は体幹を支える土台で大変ですが、その割には2つの関節だけでしか支えられていません。(腰仙関節と股関節)さらに骨盤にある股関節は「引き締まる」と「自在に動く」の相反する事を求められます。そのため骨盤は不安定とも言えこれが骨盤力の低下にも繋がっていると考えられます。

「目次」

  1. 骨盤の特徴
  2. 骨盤を細かく見てみましょう
  3. 股関節の6方向の動き

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骨盤の特徴

体幹や臓器を支え、自由に動くために骨盤は4方向に動きます。

骨盤は左右の蝶のようにひらいた骨(寛骨と言います)が仙腸関節として接して構成されています。寛骨は上から腸骨+坐骨+恥骨の3つに分けられます、ただし生まれてから成長期は軟骨結合している別々の骨ですが大人になると融合して一つの骨になります。

骨盤(寛骨)は男性と女性では形が違います。男性の骨盤は縦長です、女性は横幅が広い形をしています。

骨盤と男女

  • 体幹を支える脊柱と体幹を下支えする骨盤は腰仙関節(腰椎と仙骨をつなぐ関節)だけで繋がっているので不安定とも言えます。
  • 股関節は引き締まると自在に動くの相反する事を求められます。
  • 坐骨は座るときに体幹を下支えします。

骨盤

骨盤の役割で大切なこと。

骨盤と仙腸関節

骨盤は体重を支え、また地面からの反作用を相殺するという役目があります。頭など上半身の重さは、脊柱を伝わって骨盤のアーチ状の構造を伝わり両方の脚に分散されていきます。作用・反作用の法則により、大地からの反作用を骨盤の輪環状の構造で左右の反対方向の力で相殺しています。

ややこしいですが要は体重と地面からの反作用を骨盤が上手に分散しています。

骨盤で立つという事。

骨盤で立つことは骨盤を4方向に動かしてみると分かりやすいかと思います。

  • 骨盤の前傾はお尻を突き出す形。
  • 骨盤の後傾はお腹が潰れる形。
  • 骨盤の側方傾斜は骨盤力をつかって片側を持ち上げる形。
  • 骨盤の水平回線は股関節を使って腰を回転させる動きです。

何れにしても骨盤力が安定していないと動きにくいものです。

骨盤4方向の動き

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骨盤を細かく見てみよう

骨盤股関節が寛骨臼にはまり込んでいる図です。

股関節は球関節でカッポリとはまり込んでいる為、脱臼しにくい構造になっていますが可動域は制限されることになります。更にヒザを曲げると大腿部の筋肉の緊張が緩むので股関節の運動範囲は約2倍に増えます。

股関節股関節

股関節は凹側の寛骨臼と凸側の大腿骨の骨頭から構成されます、寛骨臼は水平線に約42度の角度を持って外側、やや下方に向かって開いています。

股関節は外れると大変ですから(他の関節も外れると大変だけど)はまり具合がより深く、骨頭の2/3がはまり込んでいます。隙間が狭くなっている為血管の分布を制限することになりお年寄りに大腿骨頸部骨折が起きやすい原因の一つと考えられています。

骨盤力の応用。

前章でも書きましたが股関節の可動域の制限は姿勢によって変化します。骨盤力は姿勢の土台とも言える部分なので姿勢の変化 > 股関節の動きの制限は骨盤力に影響を与えます。

股関節  股関節を繋いでいる靭帯を前から見た図です。

関節包の外面に接して前後を補強する3つの靭帯が繋いでいます。これらの靭帯は球関節を強化する為に存在しますが可動域を制限することになります。特に脚を横方向に動かす(脚の外転)と後方への動き(足の伸展)を制限してます。

仙腸関節仙腸関節

仙腸関節は仙骨と寛骨で構成され極めて可動域の少ない不動関節です、その動きは男性が1mm、女性が2~5mmと言われています。

通常の関節と同じように関節包があり、関節包は複数の靭帯で補強されています。仙腸関節は腸骨が覆いかぶさり、それを支持している靭帯で覆われているので直接触診することは出来ません。関節の中心はS2レベル上後腸骨棘を結んだ線上にあります。仙腸関節の上端は腰椎4と5番の棘突起間にあります。

仙腸関節の役割ですごいなっ!と思うことは、脊柱と骨盤・下肢との間の連結点として上下から掛かる力を吸収する能力を持ちながらも、体重を支持するという強靭性を併せ持っていることです。

この異なる能力を仙腸関節は滑液に浮いた状態の関節面と下方の関節面(強力な靭帯で連結された面)でそれぞれ異なる機能をもたせてあります。わずかしか動かない関節なのに奥が深いですね。

骨盤のすごいところ。

骨盤は仙腸関節で上下から掛かる力を吸収する能力を持つ。体重を支持する。という強靭性を併せ持っています。これがある事で体幹(上半身)を自在に安定して動かす事が出来ます。たとえばイラストのような動きです。

体幹の側屈 > 股関節が動きの支点となりつつ仙腸関節が上半身の重さを股関節経由で足に逃しています。

体幹の動き(側屈、首の側屈

仙腸関節と腰仙関節。

仙腸関節と腰仙関節

仙腸関節と腰仙関節の役割は歩行時に下半身の揺れを和らげる役目があります。

歩くときに寛骨は上下、前後に動くジャイロ運動を行い、この揺れを仙骨が反対方向に回転しようとして寛骨の揺れを打ち消そうとします。更に打ち消されない揺れは、腰椎5番と仙骨の関節、腰仙関節で相殺されます。

このことによって骨盤のジャイロ運動の動きがあっても脊柱は常に進行方向を向くことが出来ます。ややこしいですが上体が揺れずにまっすぐ歩けるって事ですね。

骨盤で歩く

恥骨結合

恥骨結合

左右の寛骨を連結した部分です。半関節に分類され動きは小さく圧迫、分離・上下・前後にかかるストレスを弾力を使って伸縮吸収しています。

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股関節6方向の動き

股関節は大腿骨の先端がボール状で骨盤の寛骨臼にはまり込んでいます。脱臼を防ぐために強力な靭帯で結びついていますが動きの滑らかさを犠牲にしないために大腿骨のボール部分(大腿骨頭)は軟骨で覆われアイススケートよりも低い摩擦係数でよく動ける工夫があります。

股関節6方向の動き

股関節の外転。

大腿骨が正中線から外側へまっすぐ離れる動き。0度〜45度の可動域。中臀筋、小臀筋、大腿筋膜張筋、大臀筋がよく働きます。

股関節の内転。

大腿骨が外転位から正中線へ向かう動き。0度〜30度の可動域。大内転筋、長内転筋、短内転筋、恥骨筋、薄筋がよく働きます。

股関節の屈曲。

大腿骨が骨盤に向かってまっすぐ前方に向かう動き。0度〜130度の可動域。腸腰筋(大腰筋、腸骨筋)、大腿直筋、縫工筋がよく働きます。

股関節の伸展。

大腿骨がまっすぐ後方に骨盤から離れていく動き。0度〜30度の可動域。大臀筋、ハムストリングス(半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋)がよく働きます。

股関節の外旋。

足の親指を内側から外側に向くように捻りつつ脚全体で外側に向ける動き。0度〜50度の可動域。
深層外旋六筋(外閉鎖筋、内閉鎖筋、上双子筋、下双子筋、梨状筋、大腿方形筋)、大臀筋臀筋がよく働きます。

股関節の内旋。

外旋の反対の動きで小臀筋、大腿筋膜張筋がよく働きます。0度〜45度の可動域。小臀筋、大腿筋膜張筋がよく働きます。

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