骨盤力と二足歩行の進化と美
骨盤は正しい姿勢の土台、このフレーズを何度も使い重要性を力説してきました。なぜなら人間はとても不安定な生き物なので、骨盤という土台の安定は他の動物以上に重要なのです。
それは頭が一番上にあるからです。
頭は重たく女性でもスイカ一個分はあります。その重たい頭が一番上に乗っている。これは建築の世界ではあり得ないことです。東京タワーもビルも民家も上を軽く作ります。揺れに強く安定するからです。しかし人間は頭が一番上にある。
だから体は揺れやすい。しかし・・・
しかし人間は二足歩行の長い歴史(私たちのご先祖様でしょうか?トゥーマイ700万年前、ラミダス440万年前、ルーシー320万年と二足歩行の歴史には諸説あるようです)で気の遠くなるような年月を経て二足歩行を進化させてきました。そのメソッドを私たちは受け継いでいます。
そのメソッドは意外なところにもあります。例えば私たちは他の動物(猿や犬など)と違って毛で覆われていません。肌が露出しています。これは私たちのご先祖様「ホモエレクトス180万年〜5万年前」の狩の方法から来たと言われています。
猛獣のような武器を持たないホモエレクトスは獲物を追いかけて追いかけて、さらにまた追いかけて獲物がもう走れない、疲れ果てるまで走って追い続けたそうです。マラソンの起源みたいなものです。
長い距離を走り続けるために、毛むくじゃらだった私たちのご先祖様は体毛を無くして体温調節をおこなったのです。ちなみに犬はフルマラソンの距離を走ることは出来ません。体毛があるから熱中症になってしまいます。
このようにして二足歩行で立つ、歩く、走るを進化させてきた私たちのご先祖様は、頭が一番上にあって不安定な姿勢も上手に対応できる工夫を編み出しました。
正しい姿勢、二足歩行の進化と美
正しい姿勢は古代ギリシアの彫刻の時代(3,000~2,000年前)で頂点を迎え有名なミロのビーナスなどで正しい姿勢は美しい!という概念が広まったのかな思います。
気の遠くなる年月を経て私たちのご先祖さまが勇気を振り絞って二足歩行にチャレンジした(と思う)そして二足歩行のシステムを完成させマラソンのようなことが出来るまでに進化。
やがてギリシャ彫刻やローマ彫刻の時代に正しい姿勢は美しいという概念が完成したのだと思っています。
これはあくまでも僕の個人的な思いですが人の体を知れば知るほど、歪みを整え美しいプロポーションに矯正すればするほど、正しい姿勢=美しい。を実感するのです。
頭が一番てっぺんにあって不安定という人間の姿も、見事な仕組みでバランスが保てるように進化しました。正しい姿勢でまっすぐに立つなどの単純なものではなく、舌で姿勢を安定させる。重力を利用して肩甲骨を背骨側に引き寄せる。膝が骨盤を下支えをするなど、知れば知るほど巧みです。
このページで長々と書いてきた素晴らしい仕組みを私たちは受け継いでいます。人間ってすごい!
次回の骨盤力研究会、日程
- 2級 1月19(火)13時〜14時30 2級 1月24(日)14時〜15
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更新情報
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骨盤力の開発に参考にした書籍、リンク先です。
- 参考 > 姿勢と解剖学的定義
- 参考 > 目で見る動きの解剖学(大修館書店)
- 参考 > 図解 四肢と脊椎の診かた(医歯薬出版)
- 参考 > 図解スポーツコンディショニング(大修館書店)
- 参考 > ナカイデンタルオフィス
- 参考 > 図説東洋医学(学研)
- 参考 > 開業鍼灸師のための診察法と治療法(医道の日本社)
- 参考 > セロトニンDOJO
- 参考 > 身体運動の機能解剖(医道の日本社)
- 参考 > 高齢者の腰痛と脊椎圧迫骨折
- 参考 > あいちせぼね病院
- 参考 > カラーアトラス人体解剖と機能(医学書院)
- 参考 > 一般解剖学
- 参考 > 厚生労働省 睡眠と生活習慣病との深い関係
- 参考 > 厚生労働省Eヘルスネット、生活の中の身体活動
- 参考 > からだの地図帳(講談社)
- 参考 > 足音の正体、反力とは?
- 参考 > 子どもの身体と足の特徴(アシックス)
- 参考 > NHKスペシャル 人類誕生
- 参考 > NHKスペシャル 地球大進化
- 参考 > 137億年の物語(文藝春秋)
- 参考 > 赤ちゃんはいつ人間になるのか(グレスト社)